緊急車両に優先給油をする「中核SS」=9日午後、日光市

「満タン&灯油プラス1缶運動」のポスターを掲げる村上理事長=9日午前、宇都宮市石井町

緊急車両に優先給油をする「中核SS」=9日午後、日光市 「満タン&灯油プラス1缶運動」のポスターを掲げる村上理事長=9日午前、宇都宮市石井町

 東日本大震災から11日で10年となる中、県石油商業組合(村上芳弘(むらかみよしひろ)理事長)のまとめによると、自家発電設備を備え、災害などの停電時にも継続して地域の住民に給油できる県内の「住民拠点サービスステーション(SS)」は2月末時点で、302カ所になった。662給油所(2020年3月時点)のうち45.6%となり、給油所2カ所のうちほぼ1カ所が停電でも給油できる格好だ。

 16年4月の熊本地震では、自家発電設備のあるSSは燃料供給拠点としての役割が再認識された。国は揮発油販売業者に自家発電設備設置補助(補助は20年度まで)を出し、住民拠点SSの整備を進めてきた。

 資源エネルギー庁が昨年12月現在で公表している住民拠点SS一覧を見ると、県内では全25市町に計211カ所が整備された。栃木市が最も多い30カ所で、日光市19カ所、宇都宮市18カ所、足利市15カ所と続く。最少は市貝町、塩谷町で各1カ所。芳賀町、野木町は各2カ所だった。

 ただ、住民拠点SSとして表示するガソリンスタンドは少ない。村上理事長は「元売りの協力がないと(給油所の)塗装を変えられなかったり、表示を出すと緊急車両に給油できない懸念もあったりした。今後、利用者に分かるようにしていきたい」と話す。

 また同組合は、取り組んで4年目となる「満タン&灯油プラス1缶運動」を重視する。車の燃料タンクが半分程度になったら満タンにすることや、暖房用灯油を1缶余分に備えることを「3・11から10年」を機にさらに推進できるよう、ガソリンスタンド利用者らに呼び掛ける考えだ。

 一方、国は東日本大震災などの経験を踏まえ、自家発電設備や大型貯蔵タンクを備え、災害時に警察や消防などの緊急車両へ優先給油をする施設「中核SS」の配置を進める。小型タンクローリーで避難所や病院などへ給油を継続する「小口燃料配送拠点」の整備も推進する。県内には中核SS48カ所、小口燃料配送拠点9カ所が整備されている。