「これまで大変な時期もあったが、そうした苦労も全部吹き飛んでしまった」。「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうの上空20キロの位置に27日到着したことを受け、プロジェクトの中心メンバーで宇宙航空研究開発機構(JAXA)の吉川真(よしかわまこと)准教授(56)=栃木市出身=は笑顔で喜びに浸った。
ミッションマネージャとして、国籍も専門も異なるメンバーの調整役や外部への情報発信役を担っている吉川准教授。到着直後には、管制室がある相模原市のJAXA施設内に集まった報道陣にその旨を報告し「とうとうここまで来た。半分はほっとしているが、いよいよこれからが本番で緊張している」と述べた。