2018年12月に市が作成した資料。LRT概算事業費の増大が試算されている

 現在開会中の宇都宮市議会定例会で、JR宇都宮駅東側で整備が進む次世代型路面電車(LRT)事業を巡る議論が続いている。事業費膨張が2年前に試算されていたとの内部資料も明らかになり、4~9日の代表・一般質問などでは市のガバナンス(組織統治)への苦言や佐藤栄一(さとうえいいち)市長の政治責任を追及する声が上がった。市長は事業完遂に意欲を見せたが、需要予測などの再調査を求める指摘も出た。

 10日の建設常任委員会。委員の熊本和夫(くまもとかずお)議長(自民)は「内部資料が外部に出回るのは市のガバナンスとしていかがなものか」と苦言を呈した。

 事業費が当初見込みより172億円増える試算が書かれた2018年12月の文書のことだ。一部報道機関が文書の存在を報道。下野新聞社も情報公開請求で入手し、10日付で報じた。市執行部は常任委で「当時の担当者が議論する点を挙げたもの。混乱を招き申し訳ない」と陳謝した。