花を咲かせた挿し木を持つ豊田さん

黒川河川敷に流された桜=2020年3月

花を咲かせた挿し木を持つ豊田さん 黒川河川敷に流された桜=2020年3月

 鹿沼市、元高校教諭豊田敏盟(とよだとしあき)さん(77)方で挿し木したソメイヨシノの小枝が花を咲かせた。親木は2019年10月の台風19号で黒川の護岸が崩れ、流された桜。この桜は復旧工事の際に処分されたが、「再起の黒川桜」として“命”をつないだ。

 台風で黒川護岸の5本の桜は根こそぎ数百メートル流され、府中橋と朝日橋の間の河川敷公園に無残な姿で残った。約半年後の昨年3月、1本の木が見事な花を咲かせ、その生命力は新型コロナウイルス禍の中、市民に感動を与えた。豊田さんは鹿沼企業人の会と一緒にこの桜の「移植」を市に要望したが、復旧工事のためやむなく廃棄された。