東日本大震災から3月11日で10年を迎える。10年前のあのとき、私たちはどんな体験をし、何を感じたのか―。当時の下野新聞を読み返した。

 家屋損壊、停電、断水…。2011年3月11日夜、それぞれの理由を抱えた9530人が県内148の避難所へと足を運んだ。毛布で体を包みながら、押し寄せる寒さや不安と懸命に闘っていた。

芳賀町の避難所。眠れない様子で暖を取る高齢者=2011年3月12日午前0時45分

 その中には、鉄道がストップするなどして、県内外の自宅に帰れなくなった「帰宅難民」もいた。宇都宮市内の体育館に身を寄せた、埼玉県草加市の女性は「すぐ家に帰りたい」と本音をこぼした。

 ライフラインの復旧に伴い、徐々に避難所から人の姿は少なくなっていったが、住宅に大きな被害を受けるなどして、避難所生活の長期化を強いられる人たちもいた。

栃木市の避難所で眠れぬ夜を過ごし、朝を迎えた人たち=2011年3月12日午前6時10分

 発生5日後の16日、芳賀町の避難所に家族と身を寄せていた女性はしみじみと語った。「すごく時間がたったような気がする」

⇒東日本大震災10年特集