鎮圧をもって応援を終える県内外の消防部隊に謝辞を述べる和泉市長=1日午後5時40分、足利市西宮町

 栃木県足利市西宮町の両崖山(251メートル)で発生した山林火災について、同市は発生から9日目の1日、消防が火勢を抑え込んで延焼拡大の恐れがない状態の「鎮圧」を宣言した。西宮町と本城1丁目、同2丁目、五十部(よべ)町、大岩町の305世帯に発令していた避難勧告も全て解除。ネクスコ東日本は北関東自動車道の足利インターチェンジ(IC)-太田桐生IC間の通行止めを同日午後5時に解除した。

 最終的に和泉(いずみ)聡(さとし)市長らが同日午後、東京消防庁の防災ヘリコプターで上空から確認し、午後4時をもって宣言した。2月28日夜~1日午後にかけ、本城1丁目や月谷町、両崖山頂近くの3カ所で一時炎や白煙が上がったが、いずれも消し止めたという。

 記者会見した和泉市長は「市民のご理解、ご協力に感謝するとともに国、県内、両毛地区などからたくさんの応援を得てここに至ることができた。深く御礼申し上げる」と述べた。今後は同市消防本部を中心に残り火を確実に消す残火処理や警戒を続け、鎮火までにはさらに4~5日程度かかる見通し。

 火災は21日午後3時35分ごろ、登山客が見つけ119番。同日は県防災ヘリ、翌22日以降は自衛隊ヘリや他都県の防災ヘリも応援に加わったが23日に風が強まり延焼範囲が拡大した。延焼範囲は約106ヘクタールまで広がったが、けが人や住宅の被害はなかった。

 鎮圧までに同市の消防本部と消防団は延べ約1020人、県内外の応援消防隊員は約660人、周辺の警戒などに当たった県警は約610人を動員。自衛隊ヘリと防災ヘリは1千回超の散水を繰り返し散水量は約2300トンに上った。

 消防の応援部隊は佐野、栃木両市と群馬県の近隣3市を残して1日を最後に撤収。和泉市長は同日夕、現地対策本部がある市さいこうふれあいセンターに集まった応援隊員に「皆さんの勇敢な戦いに、市民を代表してお礼を申し上げたい」と感謝の言葉を述べた。