「日本一美しい古墳カレー」を開発した久田さん(左)と永美さん

下侍塚古墳をモチーフにした「日本一美しい古墳カレー」

「日本一美しい古墳カレー」を開発した久田さん(左)と永美さん 下侍塚古墳をモチーフにした「日本一美しい古墳カレー」

 【大田原】湯津上の上・下侍塚古墳(国指定史跡)をPRし、地域活性化につなげようと、同地区のレストラン「湯津上村民食堂」が新メニュー「日本一美しい古墳カレー」を開発し、28日に試食会を開いた。皿に盛られたご飯は、下侍塚古墳の姿を正確な縮尺で再現したという。地元産の野菜を使ったルーには、同店こだわりの薬膳も取り入れた。2日から提供を始める。

 両古墳は4世紀後半の築造とされる前方後方墳。1692年、徳川光圀(とくがわみつくに)の命で、日本考古学史上初めての学術的な発掘調査が行われた。発掘後には松が植えられ、その美観から下侍塚古墳は「日本一美しい古墳」とも称される。

 県は新年度、当時の調査の実態解明や、埋め戻された出土品の掘り起こしを目的に、再発掘事業を計画している。これに合わせ、同店代表の久田晃史(ひさだこうじ)(58)さんは「食を活用し、地域をさらに盛り上げるために何かできないか」と地元の人々と話し合い、古墳カレーを考案。試作を重ねて2月末に完成させた。

 こだわったのは墳丘の形の忠実な再現だ。県立博物館の協力を得て、同古墳の3次元計測データを3次元プリンターを使って5千分の1サイズに縮尺し、ご飯の型を作成した。専用の器として、周溝を再現した小砂焼の皿も用意した。

 老若男女が楽しめるよう、ルーはトマトをベースにして甘みを引き出し、クミンやカルダモンなど薬膳効果のあるスパイスで香りを整えた。ご飯には地元産の古代米を混ぜ込み、中にはチーズを入れて古墳に埋め戻された出土品をイメージ。ブロッコリーを添えて、緑の景観を表した。

 メニューを監修した「薬膳調整師」の資格を持つ永美友華莉(ながみゆかり)さん=横浜市在住=は「新型コロナウイルス禍でも、湯津上地区の魅力が詰まった『薬膳カレー』で心も体も元気になってもらいたい」と話している。

 当面は1日10食まで。1食1200円(税別)。(問)同店0287・98・8200。