町名変更を記念して作られた横断幕の前で、おはやしが披露された

 【宇都宮】市北部の「徳次郎」町の読み方が1日から、「とくじろう」から「とくじら」に変わる。町名の変更を記念した式典が28日、富屋地区市民センターで行われ、住民ら約80人が66年ぶりの「とくじら」復活を祝った。同地区まちづくり連絡協議会の舘野常利(たてのつねとし)会長(67)は「地域住民の長年の願いがかなう歴史的な日」と喜んだ。

 町名の読み方を巡っては、市と旧富屋村が合併した1954年に「とくじろう」と定められた。だが、地元では古くから「とくじら」と親しまれており、住民らは昨年4月、市に町名の変更を要望。市住居表示等審議会の審議や市議会の可決を経て、「とくじら」がよみがえることになった。

 式典では、佐藤栄一(さとうえいいち)市長が「地域の熱望は、歴史に裏付けられていたものだと分かる」などとあいさつ。市文化財調査員の池田貞夫(いけださだお)さんが、地名の由来や歴史を分かりやすく紹介した。

 この日は、同地区が誇る「上横倉の獅子舞」「徳次郎智賀都神社例大祭付け祭り」「同神社冬渡祭行事」の三つの伝統文化が、市の「市民遺産」に認定されたことも合わせて記念し、同センター駐車場で、獅子舞とおはやしが披露された。

 関係者によると、町名の変更を受け、1日午前中にも国道交差点の「Tokujiro」の表記が張り替えられる。徳次郎インターチェンジがある日光宇都宮道路でも、複数の表示が順次切り替わる予定という。

 舘野会長は「愛着ある読み方が復活することで、さらに郷土愛の醸成を図り、地域活性化の機運を高めたい」と話した。

 町名変更と市民遺産認定を記念した企画展が26日まで、同センターで開かれている。