民家の近くで消火活動を行うヘリ=25日午後1時15分、足利市

 25日も延焼が続いた足利市の山林火災は、なぜ起きたのか。識者は乾燥、強風のほか、この時期特有の山林の状況を要因に挙げる。一方、県は「山林火災の原因の多くは人為的なもの」と指摘し、火の取り扱いへの注意を呼び掛けた。

 宇都宮地方気象台によると、足利市には今月16日から乾燥注意報が継続して出ているほか、23日には強風注意報も出された。足利に近い佐野では23日の平均風速が5.3メートルに達し、2月の平年値を上回った。

 森林総合研究所(茨城県つくば市)の玉井幸治(たまいこうじ)領域長は「2月という時期に加え、折からの乾燥や強風を考えると、いかにも山林火災が起きやすい悪条件がそろっていた印象だ」と語る。

 林野庁によると、山の地面に堆積している枯れ葉などは燃えやすく、山火事につながりやすいという。玉井氏は「落ち葉が太陽光で乾き、より燃えやすくなるのがこの時期。同時に(火元となる)野焼きなど、人の活動も活発化してくる」と説明する。

 県森林整備課によると、県内では今年に入り、今回を除き25件の山林火災が発生。昨年1年間の23件を既に上回っており、担当者は「ここ数年でも非常に多く、心配していた」と話す。

 25件の原因は野焼き(火入れ)9件、ごみ焼却とたき火各5件、たばこの投げ捨て1件など、大半が人為的なものだった。担当者は「火から目を離さない、たばこを投げ捨てないといった火の取り扱いへの注意が、豊かな山林を守ることにつながる」と強調した。