県とちぎ男女共同参画センターによる男性専用の悩み相談ダイヤル「男性のための電話相談」の受理件数が増えている。2016年度は263件に上り、開設した11年度の30件から約9倍に。17年度も1月末現在で既に197件と200件に迫る。増加傾向にある男性被害のドメスティック・バイオレンス(DV)の相談も一定数含まれており、妻や恋人などパートナーとの関係で悩む被害男性の相談の受け皿となっている側面もあるとみられる。

 同センターによると、同ダイヤルは11年度に週1回で始まった。男の生き方、パートナーとの関係、職場の人間関係などの悩みを対象に、男性相談員が電話を受ける。当初の受理件数は30~40件台だったが、14年度から週2回になると3倍以上に急増し、15年度は195件まで増えた。

 内容は家族関係や人間関係、労働、心身、性の悩みなど幅広い。近年はDV被害も目立ち、集計を始めた15年度は7件、16年度は14件、17年度は10件の相談があった。暴言や暴行の被害申告が多いという。県内に4カ所ある「配偶者暴力相談支援センター」も男性の相談が増加傾向にある。

 県とちぎ男女共同参画センターの担当者は「DVが社会に浸透する中で、男性も被害者となることの周知が進んだのでは」などと背景を分析する。

 一方、被害男性への支援はまだ限定的だ。男性対象の「避難用シェルター」は全国にもほとんどなく、県内に男性対象の支援団体は「ないとみられる」(県人権・青少年男女参画課)。相談機関で活動する男性の専門相談員も数少ない。同センターの担当者は「パートナーとの関係に悩む男性は潜在的に多く存在するはず。悩みに今後も寄り添っていきたい」としている。