昨季は2018年のJ2復帰以降で最高成績の10位に躍進した栃木SC。1桁順位を目指す上での今季のチーム、運営両面での課題を探る。

攻撃陣の柱として活躍が期待されるMF菊池(手前左)、FW畑(同中央)。1桁順位達成には得点力アップが欠かせない=宇都宮市河内総合運動公園陸上競技場

 「勝ち点を落とせないシーズンだ」。1月24日の新体制発表記者会見で田坂和昭(たさかかずあき)監督は、今季のJ2を険しい表情で展望した。

 コロナ禍を受け、昨季のJリーグはJ1~J3で「降格なし」の特例ルールを適用した。そのため、今季のJ2は例年の優勝候補に挙げられてきたJ1からの「降格組」が不在で各チームの実力は拮抗(きっこう)。勢いに乗れば上位進出が可能だが、逆に負けが込めばJ3降格の「4枠」に入る危険性が高まり、気が抜けない戦いとなることが予想される。

 栃木SCが目指すのは昨季の10位を上回る1桁順位。その上で攻撃面の大きな焦点となるのが7得点、8アシストといずれもチームトップの成績を残し、J1浦和へ移籍したMF明本考浩(あきもとたかひろ)の穴埋めだ。

 昨季オフの補強方針は、ハードワーク路線を踏襲した上で「スペシャルな(特性を持つ)選手の獲得」(山口慶(やまぐちけい)強化部長)。ボランチにはJ1磐田などで実績を積んだMF上田康太(うえだこうた)、世代別代表の常連でJ1C大阪のMF松本凪生(まつもとなぎ)を獲得。明本が見せてきた単独の突破力でなく、精度の高いパスで局面を打開する方向性を打ち出す。