県内における新型コロナウイルス新規感染者数の月別推移

 新型コロナウイルスの感染者が県内で初めて確認されてから、22日で1年となる。21日現在の県内累計感染者数は4037人、死者は65人に上っている。この1年間、3度にわたる感染の「波」が訪れ、特に2020年末からの「第3波」は爆発的に感染が拡大。病床稼働率が6割を超えて医療現場の負荷が高まったほか、自宅療養者が千人近くに上るなど課題も浮き彫りとなった。一方、ワクチン接種や市街地でのモニタリング検査といった新たな取り組みも進む。次の「波」を防ぐため、1年間の教訓をどう生かすかが問われる。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 県内初の感染確認は20年2月22日。「第1波」は県外のクラスター(感染者集団)や海外由来の感染、6月末以降の「第2波」は若い世代を中心とする「夜の街」や外国人コミュニティーでの感染が目立った。

 これらに対し「第3波」は全世代で爆発的に感染が広がり、12月以降だけで計3386人が陽性となった。「入院調整中」として自宅療養する感染者は最大で千人に迫り、医療関係者が「医療崩壊が起きている」と訴える状況に陥った。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は今月19日の臨時記者会見で「適切な医療を提供するため、感染の急拡大を防ぐことの重要性を再認識した」と振り返った。

 感染拡大の要因の一つが20年11月下旬以降、計29件発生したクラスターだ。福祉施設や病院でも多発し、重症化しやすい高齢者も多く感染したことで、死者数の急増や医療提供体制の逼迫(ひっぱく)にもつながった。

 21年1月13日、2度目の緊急事態宣言の対象区域に加わったころから新規感染者数は減少に転じ、感染状況は落ち着きつつある。

 今月19日にはワクチンの先行接種がスタート。市町でもワクチン接種の準備が進む。今後、県内では唯一の宣言解除区域として、県と国が共同で無症状者のモニタリング検査を実施するなど、感染再拡大の兆候をつかむ取り組みも始まる。

 また「まん延防止等重点措置」を実施すべき区域への指定を、都道府県知事が国に求めることができるようになった。福田知事は「これまでの経験を生かし、どの時点で指定を求めるか判断し、第3波のような状態にならないようにすることが重要だ」と述べた。