鹿沼市の人形劇団「アトリエびっき」代表の加藤美智子(かとうみちこ)さんは、シングルマザーや荒れる子どもたちの増加を各地の公演で感じていた▼親を含めた子どもの居場所を作ろうと、仲間と共に2017年10月、市内で子ども食堂第1号となる「森のこびと」をオープンさせた。新設の食堂に、市が20万円の支援金を出すことも背中を押した▼毎週月曜夜に開店し、食事を安価で提供したり学習支援などを行う。さらに、他の食堂との情報交換や連携を図っていこうと「子ども食堂ネットワークかぬま」を構築した▼市内では18年に2カ所、19年に3カ所の食堂が開所。昨年は1カ所誕生したほか、市内で研修した人が日光市内に開き、現在8食堂がネットワークに加入する。利用者のため、まずは開店日が重ならないよう調整した▼コロナ禍の中で、鹿沼市社会福祉協議会の協力で、必要な家庭が無料の弁当を予約できる体制を整備。月1回の定例会ではJAかみつが青年部などから提供された食材を分配し、無駄を出さない工夫をした▼県内では珍しいこうした取り組みが評価され先日、県の第2回「地域で輝くふくしのチカラ大賞」の特別賞を受賞した。開所後に鹿沼市議になった加藤さんは「子どもを育む場としてさらに充実させたい」と喜びを語る。人と食材の好循環に学ぶことは多い。