各市町の家庭に対する主な通信機器整備支援

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で急速に進む国の「GIGAスクール構想」を受け、栃木県内13市町で家庭のインターネット通信環境整備の支援を決めたことが17日までに、下野新聞社のアンケートで分かった。経済的な理由で整備が難しい家庭を主な対象に、モバイルルーターの貸与や通信費の補助などを実施する。昨春の休校措置など教育環境の変化は、学校現場のデジタル化への意識を向上。一方で家庭のネット環境は個人差が大きく、その整備が同構想の課題の一つだったが、コロナ禍によって行政のサポートが進んだ格好だ。

 同構想は2023年度までに児童生徒1人1台の学習用端末や校内に高速・大容量ネットワークを整備予定だったが、コロナ禍での教育環境の変化を考慮し本年度中に前倒しした。その上で、臨時休校時のオンライン学習や、宿題など平時の家庭学習での活用を想定し家庭での無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」など通信環境の整備を求めている。

 条件は市町によって異なるが、ルーターを貸し出すのは栃木、矢板、佐野、下野の4市と市貝、壬生、塩谷の3町。このうち矢板、下野、市貝、壬生の2市2町は、ルーターを使用する際の通信費も自治体が負担する。

 同構想に携わる矢板市総合政策課の石川民男(いしかわたみお)副参事(58)は「市が負担する通信費を考えて、タブレットはWi-Fi専用機を選んだ。校内LANとルーターをうまく併用したい」と説明した。

 タブレット本体があればインターネットに接続できる高速通信「LTE」対応タブレットを活用する自治体もある。那須町はLTE対応端末を全児童生徒分1426台を順次配備している。同町学校教育課足助佳代子(あすけかよこ)係長(41)は「自治体の通信費負担は大きいが、修学旅行など校外学習での使用が既に定着している」としている。

 小山市や上三川町はWi-Fi専用機の貸与が基本だが、支援が必要な家庭にはLTE対応端末を貸与する。またさくら市はルーターの購入費などを上限1万5千円で補助している。

 一方で那須塩原市学校教育課は「通信費の補助などは財政的に厳しい」とし、平時の持ち帰り学習はオフラインコンテンツで対応。休校となった際は対応を検討するとした。

 同構想における端末の配備は5市町が完了。校内無線LANとともに、3月末までに全市町で整備を終える。