新型コロナ対策における市町と県の連携について

 新型コロナウイルス感染症対策について、県内25市町の半数近い11市町が県との連携について「取れているが課題はある」と考えていることが16日までに、下野新聞社が実施したアンケートで分かった。「どちらとも言えない」との回答も11市町に上った。多くの市町が、県が持つ感染者の情報を共有できないとして連携不足の問題を指摘しており、市町独自の感染対策や感染者への支援が思うように行えない実態が浮かぶ。

 アンケートは8~10日に実施し、全市町から回答を得た。感染対策に関する県との連携について「取れていて問題はない」は3市町にとどまり、残りの市町は「課題はある」「どちらとも言えない」と答えた。

 感染症法では、感染者の情報を収集できるのは保健所を設置する都道府県や政令指定都市、中核市などに限られる。県内では中核市の宇都宮市を除く24市町が、住民が感染しても県が公表する性別や年代などの情報しか得られないのが現状だ。

 「情報をもっと提供してもらえれば、市独自のきめ細かい対策ができる」(矢板市)「感染者が高齢で家族の介助が必要という情報があれば、町から防護服を提供するなど実情に合わせた支援をすることができる」(芳賀町)など、情報共有を望む回答が目立った。

 「互いの役割を補い合えるよう県に協力したいが、情報がないのでうまく回らない」(小山市)との声もあった。

 一方、連携が取れている例として「自宅療養者で買い物支援が必要な場合は、(県の)健康福祉センターから感染者に対し、市が行っている支援の案内文を渡してもらう」(真岡市)「市が対応する上で必要な情報を的確にもらうことができている」(日光市)などが挙がった。

 県感染症対策室は「個人の病歴は配慮が必要な個人情報であり、とても慎重に扱う必要がある。プライバシー保護と公衆衛生上の必要性を考慮し、どうしても必要な事業がある場合は市町と個別に協議していきたい」としている。