地震の影響で本が落ちた那須町立図書館の書庫の棚

停電した那須烏山市役所烏山庁舎で被害状況を確認する川俣純子市長(左端)ら同市幹部

停電した那須烏山市役所烏山庁舎で被害状況を確認する川俣純子市長(左端)ら同市幹部 地震の影響で本が落ちた那須町立図書館の書庫の棚

 県内で最大震度5強を観測した13日深夜の地震では、観光地を含む県北地域の各地で停電が起きたほか、公共施設なども被災し、関係者らは対応に追われた。

【那須塩原】揺れの最中に停電 宿泊客へ対応奔走

 13日午後11時過ぎの地震で揺れている最中、塩原温泉郷も停電に見舞われたという。

 「岩盤で地盤が強固な塩原で、こんなに揺れたのは久しぶり」。同市塩原の旅館「彩つむぎ」女将の君島理恵(きみしまりえ)さん(58)は「長引く揺れに驚いていたら、停電になった」と振り返る。

 当時は5組の客が宿泊。停電が長引くことを想定すると「朝食の準備ができない」。各部屋にランタンで明かりを届け、「とにかく食料を確保しないと」とすぐさま10キロ近く離れたコンビニエンスストアに車を走らせた。

 幸い電気は午前2時ごろに復旧したが、各施設の補助電源が切れた後の2時間程度は、温泉郷全体から明かりが消えていたという。

 復旧後、ポンプが停止した温泉設備の電源を入れ直すなど点検して回ったという君島さん。「お客さまに混乱もなく、冷蔵、冷凍庫内の食料品も傷まずに済んで良かった」と胸をなで下ろした。

 湯本塩原の旅館「湯荘白樺」の杉山岳人(すぎやまたけひと)代表(53)は事務作業をしているところで地震に遭遇。停電となり「ホットカーペットやファンヒーターなどの暖房器具が使えなくなった」という。深夜で就寝している客が多く「幸い問題はなかった」。当時、宿泊客は約40人おり、1組だけ「家が心配」とのことで急きょチェックアウトしたが、「皆落ち着いていた」などと振り返った。

【那須塩原・那須】本1万冊 棚から落下

 13日深夜の地震の影響で、公共施設と住民から那須塩原市と那須町に寄せられた住宅や農地の被害報告は、15日夕までに同市が18件、同町は31件に上った。

 同市では、市役所本庁舎の1階ロビーと西那須野学校給食共同調理場で一部の天井が剥がれた。学校施設は、黒磯北中の校舎と体育館を結ぶ渡り廊下の屋根がゆがんだほか、共英小の1、2階の校舎の廊下に亀裂が入る被害があったという。

 同町では、黒田原第2保育園の園舎と消防団詰め所の天井の一部が落下。また、同町立図書館では約1万冊の本が棚から落ち、当面の間は臨時休業とした。野口尚人(のぐちなおと)館長(42)は「なるべく早く再開できるよう、復旧作業を進めたい」と話した。

【那須烏山】停電の市役所で被害状況を確認

 13日夜の地震により、那須烏山市内では広範囲で停電に見舞われた。市役所烏山庁舎に集まった川俣純子(かわまたじゅんこ)市長ら市幹部、災害対応の職員らは、停電した庁舎内に発電機で明かりをともすなどして市内の被害状況の確認にあたった。

 市長室に市幹部が集まり、情報共有や明朝の対応などを協議していた14日午前1時40分ごろ、庁舎の停電は復旧した。