田所摂寿教授

田所摂寿教授

 3月8日の県立高全日制の学力検査まであと1カ月弱。最後の追い込みに入った一方で、コロナ禍で臨むこととなり例年以上に不安を抱えている受験生も多いだろう。カウンセリング心理学を専門とする作新学院大人間文化学部の田所摂寿(たどころかつよし)教授は「心身ともに万全の状態で試験に臨むためにも、ストレスがたまった時の対処法を知っておいてほしい」とアドバイスする。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、本年度は中学3年生にとって節目となる修学旅行や部活動の大会など多くの行事が中止になった。また志望校の雰囲気が自身とマッチしているのか見定められる高校の1日体験学習も行われず、田所教授は「受験に向けて気持ちの切り替えがうまくできなかった生徒も多いのでは」と指摘する。

 受験直前になると自分自身を追い込んでしまいがちだが、田所教授は「ストレスがかかる状況の中で心身共に余裕を持って受験に臨むには、自分自身をいたわるセルフケアが必要」と説明。どこにいても緊張した状態をほぐせる深呼吸や、何も考えず感じるままにその場にいる瞑想(めいそう)「マインドフルネス」は心身をリラックスさせるのに効果的だ。1日の中で勉強から離れる時間を設けて好きなことをする、週に1度好きなものを食べるといった自分をいたわる方法を見つけて、上手にストレスを発散させたい。

 また自分自身がどのくらい疲れているのか、いらだっているのかを数値化することで、自分自身を客観視して疲れやいらだちへの解消法を考えることができる。

 受験生を支える立場にある家族も、感染症予防のため外出を自粛したりテレワークをしたりするなど今までと違う生活を強いられている。田所教授は「親子共に例年以上、不安やストレスがたまった状態になっている」と話す。

 子どもが不安を感じていたりいら立っていたりする時に、家族が「そんなこと考えている時間はないから勉強して」「こうすれば大丈夫」とあおるのは逆効果。子どもが抱いている感情に焦点を当てて「どうしてイライラしているの?」「どうすれば不安が解消できるかな」など言葉にすることで、子どもが自分の気持ちを整理するのを後押してあげよう。

 田所教授は「自分自身をいたわる方法を知っておくと、ストレスをため込むのを防ぐことができる。受験後の高校生活にも生きてくるので、ぜひ実践してほしい」と話している。