河合さんが住む街の様子。店のシャッターは閉められ、人の姿はない=7日午後、ロンドン市内(河合里佳さん提供)

スーパーマーケットに並ぶ人々。間隔を空けて列を作っている=5日夕、ロンドン市内(河合里佳さん提供)

斎藤誠治さん(提供)

河合里佳さん(提供)

河合さんが住む街の様子。店のシャッターは閉められ、人の姿はない=7日午後、ロンドン市内(河合里佳さん提供) スーパーマーケットに並ぶ人々。間隔を空けて列を作っている=5日夕、ロンドン市内(河合里佳さん提供) 斎藤誠治さん(提供) 河合里佳さん(提供)

 新型コロナウイルスが世界で猛威を振るう中、本県関係の海外在住者はさまざまな制約の中で生活を送っている。米国ではワクチン接種が既に始まっているが、ニューヨーク在住の彫刻家斎藤誠治(さいとうせいじ)さん(87)=宇都宮市出身=は希望者が多いため予約がすぐに取れず、3月まで待たなければならない状況だ。一方、英国では南部イングランド全域でロックダウン(都市封鎖)が続行中。厳しい外出禁止が敷かれているが、ロンドンに住む美術家河合里佳(かわいりか)さん(58)=足利市出身=は、コロナ禍でも明るく過ごそうと「ピンチをヒントに」と前向きに制作活動を続けている。

 新型コロナウイルスによる死亡者数が40万人以上を超え、世界最多となっている米国。昨年12月から医療従事者や高齢者などを優先に、ワクチン接種が始まった。

 斎藤さんも接種の予約を入れようとしたが、「近所の病院は予約を受け付けても、確実な接種の日程が未定の状態」という。このため、自宅から離れた接種会場で予約したが、希望者が多いため3月中の予約しかできなかった。斎藤さんは「会場には長い行列ができていると聞く。自宅の近所の病院でもっと早い日程で予約が取れないか」と望んでいるが、現状は厳しい。

 日々の外出は、作業場のスタジオと自宅を徒歩で往復するだけにとどめている斎藤さん。ただ「米国の死亡者は日本と違って桁違い。歩道で人とすれ違う時すら緊張する」と不安げだ。

 変異したウイルスの感染制御対策として、英ロンドンではロックダウンが続く。住民に許可されている外出は、生活必需品の購入と1日に1回の運動、自宅で作業ができない場合の出勤のみだ。違反者には罰金が課せられる。

 昨年3月以降、英国でのロックダウンは3回目。この期間は、同居する家族以外の人とひと目会うことすら難しい。河合さんは「閉塞(へいそく)感や孤立感で疲弊している方も少なくないようだ」とみる。

 厳しい制約下での毎日だが、美術家の河合さんにとってこの期間は「自分の作品制作に集中できる好機と捉えている」。その上で「クリエーティブに突破口を見つけ、社会貢献できる新しいプラットフォームを模索中」と話した。