13日午後11時8分ごろに発生した福島県沖を震源とする地震で、県内は高根沢町と那須町で震度5強、大田原市、那須烏山市、那珂川町で震度5弱を観測したほか、宇都宮市や小山市など広い範囲で震度4を観測した。転倒するなどして7人がけがをした。那須町では14日正午時点で50戸が断水している。地震直後から各地で発生した約23万軒の停電は14日朝までに復旧した。東北新幹線は14、15の両日、那須塩原-盛岡駅間の上下線で終日運転を見合わせる。
気象庁によると、地震の規模はマグニチュード(M)7・3と推定される。県内で震度5強を観測したのは2013年2月25日以来。県危機管理課などによると、那須烏山市の90代男性が自宅ベッドから転落し左大腿(だいたい)骨骨折の疑い、また栃木市の80代男性が転倒し腰椎圧迫骨折したほか、宇都宮市2人、栃木市1人、那須烏山市1人、那須町1人の計5人が軽傷。
住家被害は確認されていないが、那須町で塀の一部が倒壊。市貝町の炭焼き小屋では火災が発生した。県立高では益子芳星高、烏山高、矢板高の3校で天井材が一部落下する被害が出た。
JR東日本によると14日午後2時現在、宇都宮線で一部遅れ、東北本線も一部運転を見合わせている。東北新幹線の東京-那須塩原駅間は1時間に1本程度の臨時ダイヤで運転している。
県警高速隊によると、東北自動車道の一部と日光宇都宮道路の上下線が安全確認のため通行止めになったが、14日午前3時までに解除された。
県と宇都宮地方気象台は14日、地震に伴う地盤の緩みを踏まえ、高根沢町と那須町で土砂災害警戒情報の発表基準を暫定的に引き下げて運用すると発表した。