花粉症対策のグッズや医薬品が並ぶ特設コーナー=10日午後、足利市八幡町

 栃木県内はまもなく、本格的な花粉症の時季を迎える。今年の飛散量は例年より少ないが、著しく少なかった昨年よりは大幅に増える見通し。新型コロナウイルスへの警戒心から医療機関の受診が減るなどの動きが出る一方、花粉症の症状がコロナの感染拡大につながるリスクもあることから、医師は「しっかりとした花粉症対策で、コロナも防いでほしい」と呼び掛けている。

 各都道府県に花粉観測機を設置している気象情報会社ウェザーニューズ(千葉市)によると、関東南部はすでにシーズンに入り、栃木県もまもなく時季を迎える。スギ花粉は3月下旬まで、3月下旬から4月下旬がヒノキのピークとなる。

 栃木県の今季の予想飛散量は、2011~20年の平均と比べると50%ほどだが、飛散量が特に少なかった20年と比べると1.7倍になる見込み。

 アレルギーや花粉症などを専門に扱う「きくちクリニック」(宇都宮市)では2月に入り、花粉症患者の受診が目立ってきた。菊池恒(きくちひさし)院長(50)は「今年はコロナの影響で医療機関の受診を控え、効果が期待できる市販薬で済まそうとする動きもある」と話す。

 新型コロナは目や鼻などの粘膜から侵入して感染するケースがあり、花粉症患者が目や鼻を手で触ることで感染のリスクが高まるという。「マスクや手洗いでインフルエンザの患者も減った。しっかりした花粉症対策は、間違いなく新型コロナ対策にもつながる」と強調する。

 群馬県や足利市内で店舗を展開する「マルエドラッグ」では、各店に花粉症対策のコーナーを設置している。マスクはもちろん、早めに飲んで症状を出にくくする薬のほか、顔に噴霧することで花粉やウイルスの付着を抑制するスプレーなどが人気を集めている。子ども向けの花粉症やアレルギー対策の商品も売り上げが上がっている。

 商品部部長の平野浩志(ひらのこうじ)さん(47)は「コロナで社会がくしゃみなどに対して敏感になっている面もある。薬や対策用品を活用して備えてほしい」と話していた。