県内の休廃業・解散企業の推移

 東京商工リサーチ宇都宮支店が10日までにまとめた本県の2020年休廃業・解散企業動向調査によると、昨年休廃業または解散した企業は前年比23・0%増の716件で、2年ぶりに増加した。00年の調査開始以来、18年に次ぐ多さとなった。代表者の高齢化や後継者不在による事業承継の難しさとともに、新型コロナウイルスの感染拡大によって経営の先細りへの懸念が強まったことが要因とみられる。

 代表者の年齢は最多が70代の41・9%で、初めて40%を超えた。次いで60代が31・9%、80代以上の14・6%と続き、60代以上が88・5%を占めた。60代以上は前年から4・2ポイント増加した。60代のみを見ると、3・0ポイント減少した。同支店によると、年代によって事業承継の進み具合に差が開いている。

 業種別ではサービス業他が最多の191件。建設業が167件、製造業108件と続いた。

 休廃業・解散する直前期の決算で黒字だった企業は5・9ポイント増の62・2%だった。赤字は37・8%で6年ぶりに30%台となった。

 新型コロナで経済情勢が悪化する中、国や自治体の資金繰り支援策の影響などにより、20年の企業倒産は2年連続で100件を下回った。同支店は「短期的な破綻回避に寄与した」とみている。

 一方、中長期的な業績改善にはつながっておらず、同支店によると、先行きを見通せず事業をたたむ「あきらめ型」と呼ばれる休廃業の回避には至っていない。今後の見通しについて同支店は「企業の赤字率が高まり、廃業ではなく倒産企業が増加する恐れがある」と警鐘を鳴らす。

 調査は昨年12月末時点で東京商工リサーチの企業データベースから休廃業・解散が判明した企業を抽出した。