栃木県への緊急事態宣言が解除された初日の8日、県民からは「解除は妥当」と前向きにとらえる声が上がった。一方、拭いきれない感染への危機感を抱き続ける意見もあった。

 東武伊勢崎線を利用して都内に出張した足利市堀込町、会社員人見幸夫(ひとみゆきお)さん(53)は、本県の解除について「感染者も減ったし妥当だと思う」と話す。

 一方、昨年12月まで都内勤務で「人出が減っているという変化を特に感じなかった」という。現在も月に数回、都内への出張があるといい「仕事相手との飲食も控えている。もう少し経済が回る形で収束に向かってくれればいい」。

 日光市今市、会社員神山智司(かみやまともじ)さん(44)も「栃木県自体は1日の感染者数がずいぶん減ったので、解除はいいと思う」と受け止める。

 配送の仕事をしているが、ホテルや旅館があるエリアでの業務はなくなり、観光への影響を実感したという。「栃木だけでなく首都圏が解除されなければ、大きな変化はなさそう」と県外の状況を注視している。

 「気を緩めるつもりは全くない」。宇都宮二荒山神社で「遅い初詣」を終えた宇都宮市、会社員男性(37)は断言した。正月の会食後、親族のコロナ感染が判明した。自身も濃厚接触者と判断され、自宅待機の日々を余儀なくされた。

 仕事も休まざるを得ず、検査結果が出るまでの不安や「誰かにうつしてしまっていたら」という苦悩は忘れられない。「本当に身近なんだと痛感した。感染者が減ったとか、(宣言解除の)開放感なんてないです」と表情を曇らせた。