イノシシに荒らされた畑を指差す田辺会長

河川敷の近くで見つかったイノシシの足跡

イノシシに荒らされた畑を指差す田辺会長 河川敷の近くで見つかったイノシシの足跡

 【宇都宮】市北部の上河内地区でイノシシによる農業被害が相次ぐ。これまでは羽黒山の山麓地域が中心だったが、近年、鬼怒川河川敷にも生息域が拡大。田畑へのさらなる影響が懸念され、地元住民は「早く手を打たなければ、大変なことになってしまう」と危機感を募らせている。

 同山東側の県道付近。麦をまいた畑は、まるで重機が入ったかのように一面が掘り返されていた。「こんなこと、今までない。山に餌がないのか」。同地区猟友会の田辺久雄(たなべひさお)会長(81)は厳しい表情を浮かべた。

 市農林生産流通課によると、2019年度の市内のイノシシ捕獲数は510頭で、このうち同地区は146頭に上る。イノシシによる市内農業被害額は17年度以降、減少しているが、同地区が占める割合は18、19年度といずれも4割を超えた。