宇都宮市中心部の夜間の人出と10日後の県内新規感染者数の推移

 新型コロナウイルスの感染動向を巡り、栃木県は3日までに、宇都宮市中心部の夜間の人出を示すデータと県内新規感染者数の推移を組み合わせて分析した。その結果、1日当たりの夜間の人出と、その10日後の新規感染者数の増減に一定の関連性が見られた。夜間の人出が多いと、その後の感染者数が増えると推測でき、県は「県の呼び掛けと県民・事業者の協力は、感染拡大前の早い段階で行うことが重要だ」と強調している。

 厚生労働省が自治体向けに提供したデータを基に、県が分析した。データは県内での人出の増減を観測しやすいJR宇都宮駅から東武宇都宮駅までを中心とする区域へ、午後9時に訪れた人の数を示している。

 データによると、人の動きは昨年12月の各週末に大幅に増えていたが、緊急事態宣言下の1月は全体的に少ない数で推移している。

 動向が減少傾向に転じたのは昨年12月29日ごろ。この日は1日当たりの県内新規感染者の発表数が83人で最多を記録した。県は独自の警戒度を4段階で最も高い「特定警戒」に初めて引き上げ、改めて県民に外出自粛を要請していた。

 県が人出の動向に1日当たり新規感染者数の推移を重ね合わせたところ、夜間の人の動きとその10日後の感染者数の増減が同様の傾向を示したという。県はこの10日の間隔を「感染、発症、検査、結果判明に数日かかるため」と説明し、早期の注意喚起と県民の協力が必要だと指摘した。

 一方、感染者が増加傾向にあった12月は、県が「県医療危機警報」など警戒のメッセージを相次いで出したが、人出が減らなかったことも分かった。福田富一(ふくだとみかず)知事は「発信の仕方も工夫する必要があり、今後に生かしたい」と話した。