時短営業に応じる飲食店に掲示されたポスター=2日午後、宇都宮市本町

時短要請に応じながらランチ営業を行う焼き肉店=2日午後、宇都宮市本町

時短営業に応じる飲食店に掲示されたポスター=2日午後、宇都宮市本町 時短要請に応じながらランチ営業を行う焼き肉店=2日午後、宇都宮市本町

 本県への緊急事態宣言が7日までで解除されることが決まった2日、県内の飲食店からは「解除で客足は戻るのか」と先行きを不安視する声が上がった。首都圏の宿泊者が多い観光ホテル関係者も「10都府県が延長では喜べない」と厳しい表情。新型コロナウイルス感染者の治療に当たる医師は「医療体制はまだギリギリ。会食抑制の流れは続いてほしい」と解除後の「緩み」を警戒する。

 「解除はうれしいけど不安もある」。宇都宮市本町の焼き肉店「ホルモン・焼肉 玄遊亭」の山崎晃(やまざきあきら)料理長(48)の表情は晴れない。

 県などの要請に応じ、午後8時までの時短営業を続けている。ランチ営業も行っているが、再発令後の売り上げは例年の半分以下に落ち込んだという。「解除されたからといって、客足は戻るのか」と気をもむ。

 注視するのは時短要請の行方。「時短が継続されれば、売り上げに影響する」。仮に時短が解除されても「2月は飲食店の閑散期。売り上げもない、補償もない状況になりかねない」と危ぐした。

 「もともとお客さまの7割は首都圏から訪れる。本県が解除されても10都府県の宣言が延長では手放しには喜べない」。那須高原の「ホテル森の風那須」(那須町高久丙)の岩渕真治(いわぶちしんじ)支配人(58)も声を落とす。

 昨夏から回復傾向にあった客足は、秋以降の全国的な感染急拡大で再び激減。1月の客数は昨年の2割に留まった。「感染が収束しなければ、どうしようもない。今まで以上に3密対策を進め、安全安心に貢献したい」とする一方、政府の観光支援事業「Go To トラベル」には「振り回されている」と漏らす。「一時停止や再開の条件など、分かりやすい指標が必要では」と訴えた。

 日光市民病院(日光市清滝安良沢町)の病院管理者で感染者の治療に当たる杉田義博(すぎたよしひろ)医師(55)は「感染者数(の減少)を考えれば解除は妥当。ただ会食を抑制させるなどの対策は当面続けてほしい」と話す。

 県内の感染「第3波」で、同病院のコロナ診療体制は逼迫(ひっぱく)した。年末年始はほぼ連日、感染者の受け入れが続いたという。「再発令後に新規感染者が減り、宣言の効果を実感した」と県や国の対策を評価する。それでも「一般診療との両立を考えると当院の医療体制はまだギリギリの状況」と明かし、時短要請など対策の緩和には慎重な見極めが必要だとした。