本県の緊急事態宣言の解除を巡り、政府は新規感染者数の減少や、病床稼働率の低下傾向を判断理由に挙げた。一方で医療提供体制について「手放しで安心できる状況ではない」(西村康稔(にしむらやすとし)経済再生担当相)との認識も示し、感染再拡大の予兆を早期に把握するために、歓楽街などでの幅広いPCR検査やデータ分析に取り組む方針を示した。

 政府によると、今月1日までの1週間で本県の人口10万人当たり新規感染者数は9人。分科会が示した4段階基準で2番目に深刻なステージ3(感染者急増)の目安となる15人も下回った。病床稼働率は47%で最も深刻なステージ4(爆発的な感染拡大)の指標の50%を脱し、検査陽性率は3・4%にまで下がった。

 西村氏は2日夜の政府対策本部後の記者会見で、1月中旬に県内で約1千人だった入院調整中の感染者が、約150人に改善したことにも言及。その上で「病床、公衆衛生の体制を引き続き改善してもらうため、厚労省を中心に県をサポートする」と述べた。解除後の対策の緩和は病床の利用状況を見ながら、段階的に行うとの見通しも示した。

 政府の諮問委員会の尾身茂(おみしげる)会長は会見で「栃木の解除は委員全員の一致した意見」と述べた。宣言解除後の地域の対応については「隠れた感染源を確認するために、集中的に幅広くPCR検査をやるべきだ。解除後すぐにリバウンドしないことが最も重要」と指摘した。