国内で自殺した女性の数が昨年、大幅に増えた。米国では深酒する女性が急増した。いずれも新型コロナウイルスの感染拡大が災いしたとみられる▼宇都宮大男女共同参画推進室の川面充子(かわづらみつこ)特任助教が昨秋、県内の女性を対象に行ったアンケートからも、如実に影響が及んでいるのが分かる。収入や勤務日数が減った、夫の在宅勤務や子どもの休校で家事育児の負担が増えた…▼報道されてきた通り女性に、より重く負荷がかかっている状況が浮かび上がった。必要な支援策としては「適切な相談先に関する情報提供」が最も多く5割を超えた▼複数回答できたこの設問で、「同じ悩みを持つ人同士が対面で交流できる場の提供」と答えた人が3割近かったのが興味深い。中高年に限らず、スマートフォンに慣れた若者まで、年代に偏りがなかった▼コロナ禍にもかかわらず、オンラインなどではない救いの手を望む声は「想像以上の多さだった」と川面特任助教。いかに女性が孤立感にさいなまれ、人のぬくもりに飢えているかがうかがえる。自殺者増もこうした心理の表れと言えるのか▼コロナで非正規労働者やシングルマザーの経済的苦境が取り上げられることは多い。だが、光も当てられずストレスを心の奥底にため込んでいる声なき声にも、何らかの手だてを考える必要があろう。