土砂崩れが起きた現場で進む復旧工事=1日午前11時40分、足利市助戸大橋町

 2019年10月の台風19号により山肌が大きく崩れた足利市助戸大橋町の被災現場で、復旧工事が進んでいる。年末から格子状の枠が斜面を覆い始め、1日も命綱を着けた作業員が黙々と修復作業に汗を流した。

 現場は幅75メートル、高さ30メートルの急斜面。南側は約2メートル角に組まれた金網の型枠が格子模様を描く。一方、進捗(しんちょく)が早い北側は、コンクリートで強化した型枠に鉄筋を打ち、岩盤と固定する作業が進んでいた。

 現場責任者によると、進捗は場所により30~50%。今後、種子入りの専用土を吹き付け、6~9月に仕上げる予定という。

 被災当時、自宅脇まで土砂が迫った同所、無職板橋久子(いたばしひさこ)さん(70)は「工事が進んで気持ちも明るくなる。斜面に緑が戻る過程も楽しみ」と話していた。

 市内は51カ所で土砂が崩れ、幅35メートルに渡って崩れた同所は4世帯7人に避難勧告が出た。工事は直後に県と市が発注。斜面養生などを経て昨年11月から、補強作業が本格化している。