完成したエソジマおかき。包装にはエソジマモチの歴史と育成者についての説明書きが付けられている

 宇都宮市江曽島町で生まれ、幻の陸稲とされてきた「エソジマモチ」を使ったおかきが完成した。2月6日から初めて店頭に並ぶ。生産から販売までの6次産業化を目指してきた宇都宮白楊高と地元の農家、メーカーらの思いが、5年の歳月を経て実を結んだ。

 エソジマモチは明治時代から戦後にかけて、県内で広く作られたもち米。都市化の影響などで生産は途絶えたが、同校は江曽島町、農業坂本喜市(さかもときいち)さん方の畑でわずかな種もみを育て、2016年に復活させた。

 毎年、収穫したエソジマモチを地元の菓子業者に提供。製造されたおかきを同校生徒が文化祭やバザーで販売してきたが、最終目標は「店での販売」だった。昨年、新型コロナウイルスの影響で同校での販売ができなかったこともあり、スーパーのオータニが協力。これまでも同校が手掛けた酒などを販売していた縁もあり、流通が実現することになった。

 販売する「エソジマおかき」は、田中米菓(東原町)と菓子問屋の関口(鹿沼市)が共同開発。通常のおかきより厚めで、固すぎない仕上がり。シンプルなしょうゆ味で、コメそのものの味や香りを残した。

 復活当初から携わる田中米菓の田中宏幸(たなかひろゆき)社長(55)は「学生と生産者の努力があってこそ。これまで以上に職人魂を燃やした。これからは継続していく必要があるけれど、一つやり遂げられた」と商品化を喜んだ。

 5枚入り税別198円。1800袋製造。田中米菓とフードオアシスオータニ全店、スーパーオータニ江曽島・雀宮・上三川・喜連川店で販売する。