新型コロナワクチンの接種に向け準備を進める市の接種推進班の職員

 市民への円滑な新型コロナウイルスワクチン接種に向け、栃木県宇都宮市は29日、佐藤栄一(さとうえいいち)市長を本部長とする接種実施本部を設置した。集団接種の会場として保健センターなど市有施設17カ所を既に確保。短期間に、市人口約52万人に1人当たり2回、計約104万回の接種を用意するというかつてない状況で医師、看護師の確保が課題という。

 実施本部設置は佐藤市長が同日の定例記者会見で明らかにした。市は2月末以降に医療従事者、3月末以降に高齢者、基礎疾患のある人、一般市民への接種を始める計画だ。

 通常市内医療機関で行われる一般的なワクチン接種回数は年間約18万回。コロナワクチンでは、約6倍の回数を3カ月をめどに完了させる体制をつくる考え。

 市は昨年12月、職員5人による接種実施対策本部準備班を設置した。これまでに大人数に速やかに接種するため集団接種会場17カ所を確保。さらに増やすという。ワクチン保管用の超低温冷凍庫を30台以上確保した。

 ワクチン3種のうち、ファイザー社のワクチンは、最小流通単位1170回分を10日の保存期間内に使い切らなければならない。また既に新型コロナ対応で医師、看護師の需給は逼迫(ひっぱく)しており、市は「人材確保が最大の課題」という。

 部長級以上の職員でつくる実施本部は市医師会など関係機関と連携を密にしながら、こうした課題のほか、市民への接種の通知、接種記録の管理などを行う。接種会場では全庁的な応援を受ける。準備班は接種推進班に衣替えし、実務に当たっている。