対策本部会議後の臨時記者会見で、県民に会話時のマスク着用を呼び掛ける福田知事=29日午後、県庁

 栃木県は29日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が高齢者らの入所施設で発生することを防ぐため、県内全域の高齢者・障害者入所施設と精神科病院の職員を対象に、新型コロナの抗原検査を実施すると発表した。2~3月の検査完了を予定している。県内全域の飲食店に要請している営業時間の短縮は、99%の店舗が協力していることが分かった。

 同日、県対策本部会議後の臨時記者会見で福田富一(ふくだとみかず)知事が明らかにした。

 入所施設職員の検査は、宇都宮市も含め県内全域の高齢者・障害者入所施設と精神科病院の計約1250施設で、約2万9千人を対象に見込む。対象を職員とするのは、外部への出入りを考慮したためという。

 陽性者を確認した場合、当該施設の入所者や職員を検査し、感染の拡大を防ぐ。検査を受けた職員には、施設での感染防止対策に関する動画を見てもらい、対策力の底上げも図る。

 県内では昨年11月下旬以降、高齢者・障害者施設と精神科病院で計14件のクラスターが発生した。重症化リスクが高い高齢者が感染する場合が多く、施設内での感染拡大防止が課題となっている。

 一方、県は13日に政府の緊急事態宣言の対象区域に加わり、翌14日から県内全域の飲食店に時短営業を要請している。県が28日現在で約1700店舗を調べたところ、99%の店舗が時短に協力していた。

 医療提供体制を巡っては、入院病床は40床追加の計377床、宿泊療養施設は354室増の計638室を確保したことも明かした。

 福田知事は県内の感染状況を「新規感染者数は減っているが、医療提供体制は引き続き逼迫(ひっぱく)している。油断はできない」と評価した。緊急事態宣言の期限である2月7日に向けて「今が正念場だ」と述べ、飲食の場でも会話時にはマスクを着けることなど引き続きの感染防止対策を呼び掛けた。