交通安全マップのポスターを手にする石井さん(右)とリーフレットを持つ黒尾さん

 【高根沢】阿久津中は地域貢献プロジェクトの一環として、生徒主体による「交通安全マップ」を今月、完成させた。約4カ月かけて保護者らへのアンケートや町への取材を行い、危険箇所を表示した。前生徒会長として携わった3年石井遙(いしいはるき)さん(14)は「プロジェクトは阿久津中伝統の一つ。全校生徒が関わった活動が地域の人たちにも役に立つのであれば、うれしいことです」と話す。

 同校は全校生徒541人の約8割が自転車通学している。マップ作成は、生徒が通学時に「ひやり」とした経験があることや、ドライバーから生徒たちの自転車マナーについて学校に指摘があったことがきっかけ。町内の交通安全に貢献することで、生徒自身の意識高揚も狙った。

 新型コロナウイルス禍で生徒の校外活動が制限される中、都甲好江(とこうよしえ)教諭(25)は「アンケートで作るマップは適していると判断した」とも振り返る。

 作業は昨年10月に開始した。8人の生徒会役員が保護者と生徒にアンケートを実施。保護者には運転者の視点、生徒には自転車利用者と歩行者の視点で管内の危険箇所を尋ねた。7割以上の保護者から回答を得られたという。

 同11月に全19学級でアンケート結果について協議後、学級委員長らがマップ素案を作成した。生徒会役員は町地域安全課を訪れ、交通事故件数や要因、道幅や工事予定、掲載に必要な施設など6項目を取材した。

 マップは同12月、生徒会役員が素案や取材結果を基に作成。(1)見通しが悪い(2)道が細い(3)交通量が多い(4)道が暗い(5)スピード出しすぎ-の5項目を色分けし、地図上に落とした。ポスターとして50枚、リーフレットとして700枚を外注印刷し、20日までに完成した。

 デザインを担当した3年黒尾明希(くろおあき)さん(15)は「長時間かけて完成したマップがまちなかの公共施設に掲示される予定と聞いた。努力の形が見られるのがうれしい」と話した。