政府の政策分科会が示す感染状況の指標と県内の状況

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の対象区域に栃木県が加わり、県が緊急事態措置を始めてから、28日で3週目に入った。措置の効果が出始めるとされる2週間が経過した現在、新規感染者数は昨年12月並みまで減ったものの依然高い水準で、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)も続く。県は29日に対策本部会議を開き、現在の感染状況を評価した上で、今後の対応を検討する見通しだ。

 栃木県は1月13日に緊急事態宣言の対象区域に加わり、翌14日に緊急事態措置を始めた。県内全域の飲食店に営業時間の短縮を要請している。

 1週間単位の新規感染者数は1月10日までの1週間で、過去最大の913人に上った。人口10万人当たりの新規感染者数は47.2人で、政府の対策分科会が示す感染状況の指標では、最も深刻な「ステージ4」(爆発的な感染拡大)に該当した。

 その後、新規感染者数は減少し、28日までの1週間は速報値で227人。10万人当たりは11.7人で、感染状況は「ステージ3」(感染急増)を下回る。ただ、感染者が急増した12月下旬ごろと同水準で、県は「油断できない状況だ」とみている。

 医療提供体制に関する指標は27日現在、病床・重症病床の稼働率、人口10万人当たりの全療養者数の3指標が、いずれもステージ3~4に該当したままだ。

 県によると、全体の療養者数は減っているが、減少幅の多くは無症状の自宅療養者が占めているという。入院患者や重症者の数は大きな変動がなく、医療提供体制の逼迫は続いている。

 また県内では昨年11月末以降、高齢者施設や障害者施設で計11件のクラスター(感染者集団)が発生した。重症化リスクが高い高齢者が感染する場合が多く、クラスターの発生防止が課題となっている。

 政府は来週中に緊急事態宣言の解除・延期を判断する見通しを示しており、県は「特に医療提供体制の状況を、国の専門家会議がどう判断するか注視する」としている。29日に開く県対策本部会議では、現在の感染状況を受けた県民への呼び掛けや、施設クラスターの発生防止に向けた対応を協議するとみられる。