ちょうちんに町内会名などを筆で書き入れる田村さん

 栃木県日光市今市の「田村屋ちょうちん店」で、神社の春祭りなどに向けたちょうちん作りが最盛期を迎えている。

 江戸時代末期から続く老舗で、年間を通じて市内や宇都宮市、鹿沼市の町内会などから注文を受けている。現在は日光二荒山神社の弥生祭などに向けて約130張りを制作中だ。

 店内では、この道約30年の6代目店主田村耕作(たむらこうさく)さん(57)が黙々と筆を動かし、火袋(ひぶくろ)と呼ばれる本体の一つ一つに町内会名などを書き入れている。この後、防水用の油を塗って乾かして仕上げる。文字の型づくりから完成までに、2週間以上かかるという。

 新型コロナウイルス禍で昨春以降、祭りの中止などが相次いだ。田村さんは「疫病退散や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祭りがコロナで中止となるのは歯がゆい。早期収束を願っている」と話した。