栃木県庁

 質の高い里親養育や里親委託率の向上を目指し、栃木県は26日までに、里親養育支援機関「栃木フォスタリング・センター(仮称)」を設置する方針を固めた。センターは里親制度の普及啓発や里親登録の促進をはじめ、里親と子どもの引き合わせや委託後・委託解除後の支援までを一貫した体制で担う。設置運営費や事業費として、2021年度当初予算案に約3500万円を計上する見通し。

 「フォスタリング」は「里親養育の包括的な支援」を意味する。

 県が設置するセンターは里親の募集や登録前の研修といった里親の育成をはじめ、実際のマッチング業務も担当する。委託後には里親家庭を訪問したり、里親同士の交流の場を設けたりして、きめ細かい支援を継続する。専門性や経験が必要なため、県はノウハウを持つ民間機関に業務委託する方向で調整しているとみられる。

 16年の児童福祉法改正を受け、虐待や貧困などが原因となり親元で暮らせない子どもの養育先を「施設から家庭へ」とする流れとなっている。

 19年度末現在、県内の里親などへの委託児童数は121人、登録里親数は283人。里親委託率は3歳未満が18.4%、3歳以上就学前が24.4%、学童期以降が18.7%とほぼ全国並み。県は里親制度を積極的に活用する方針だが、児童相談所への調査では「委託可能な里親がいない」という指摘もあったという。

 県社会的養育推進計画(20~29年度)は里親委託率の目標を、3歳未満で24年度に53.1%、3歳以上就学前で26年度に54.4%、学童期以降で29年度に41.0%と設定。達成に必要な登録里親数は24年度に341人、29年度に509人と見込んでいる。