「パウンド・フォー・パウンド」はボクシングで、体重差がないと仮定して戦ったら最も強い選手を示す用語。最近の専門誌では、バンタム級の井上尚弥(いのうえなおや)選手が上位にランキングされた。軽量級では珍しいという▼障害者スポーツを観戦する時、この用語を思い出す。体重差をハンディキャップの差に置き換えてみたら、すごいレベルのプレーになるのだろう、と。何より能力の限界に挑戦しようとする姿勢は、見る者を引き付ける▼知的障害者スポーツ団体、スペシャルオリンピックス日本・栃木(SO栃木)の栃木大会が17日に始まった。出場アスリートは他の都県からも含め300人を超える▼走る、跳ぶ、泳ぐ、投げる。力の限り精いっぱいプレーが続く。アスリートの満足そうな笑顔が印象的だ。今大会に限らず、多くの人に、観戦して声援を送ってほしい▼9月には愛知県でSOの夏季ナショナルゲーム(全国大会)が開催され、本県アスリートは4競技に出場する。水泳の25メートル自由形、リレーに挑戦する会社員布塚悠(ぬのづかはるか)さん(22)=小山市千駄塚=は「今から緊張しているけど、両方とも優勝したい」と力を込める▼顔を水に漬けることもできなかった小林さんが、12年間の練習の成果を披露する。SO栃木の代表は小林さんを含めて25人。健闘を期待して声援を送りたい。