あしぎん総合研究所が昨年、県内などの新入社員や企業を対象に実施した調査で、入社半年までの退職者がゼロだった企業の割合は前年比4.4ポイント増の84.0%で、調査を始めた2018年から過去3年間で最高だったことが、22日までに分かった。あしぎん総研はコロナ禍による雇用情勢や景気の悪化が影響しているとみている。

 新入社員向け「入社半年後の意識調査」は昨年10月に実施し、あしぎん総研のセミナー受講者135人が答えた。企業向けアンケートは同8~10月に郵送で行い、81社から回答を得た。

 企業調査で昨年春に採用した新入社員の入社半年での退職率を問うと、退職者なしの「0%」が84.0%で最多。次いで「10~20%」が6.2%、「20~30%」が4.9%だった。18年の「0%」は82.6%、19年は79.6%で、退職者の割合はわずかに減少した。

 一方、新入社員に今後の転職を問うと、「(今の会社で)定年まで働きたい」は1.1ポイント減の33.1%でほぼ横ばい。「ぜひ転職したい」「いずれは転職したい・してもよい」が計47.4%で6.4ポイント減少した。「ぜひ独立したい」「いずれは独立したい」は計9.1%で4.5ポイント増加した。

 出世については「平社員のままでいい」が9.1ポイント減の27.3%で調査開始から初めて3割を切った。「役員以上」は4.1ポイント増の12.1%で、社長を含む「その他」も増えている。

 仕事の現状を問う項目では「やりがいがある」「仕事が楽しい」との回答が多く、担当者は「コロナ禍でも前向きに業務に取り組む様子が感じられる」と話している。