県内で確認した新型コロナウイルス感染者数の居住地別推移

 政府の新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言を受け、栃木県が始めた緊急事態措置は21日、2週目に入った。県独自で宇都宮市内の酒類を提供する飲食店に求めた営業時間の短縮は効果が表れるとされる2週間が経過し、同市の感染者の減少に伴い直近1週間の人口10万人当たり県内新規感染者数は21日現在で23.8人(速報値)にまで減った。ただ、新規感染者数は急増前と同水準で、医療提供体制も逼迫(ひっぱく)が続く。有識者は「感染状況の注視と引き続きの行動変容が必要だ」と呼び掛けている。

 直近1週間の人口10万人当たり県内新規感染者数は、10日に最大の47.2人となり、政府の対策分科会が4段階で示す感染状況で最も深刻な「ステージ4」(25人以上、爆発的な感染拡大)に該当していた。21日は速報値で23.8人の「ステージ3」(15人以上、感染急増)に相当するが、病床稼働率や療養者数の指標はステージ4のままだ。

 県は8日から、宇都宮市内の酒類を提供する飲食店に時短営業を要請した。現在は緊急事態措置で、14日~2月7日を期間に県内全域の飲食店に時短要請を広げた。

 宇都宮市内居住者を陽性判明日別で見ると、1月5日が過去最多の77人で、その後9日までの5日間は50人以上が陽性となった。10日以降は10~40人台となり、4日以前と同水準で推移している。

 政府の対策分科会は、感染経路が不明な事例の中には飲食店経由の感染が多いと分析している。県内では、経路が明確なクラスター(感染者集団)が続発した昨年12月24日~1月6日でも、約50%の感染経路が不明だった。1月7~20日の2週間は不明割合が減り、40%に近づいている。

 県有識者会議議長の稲野秀孝(いなのひでたか)県医師会長は「感染者数の減少は、時短営業や緊急事態宣言の効果があったと言えるだろう」と分析する。一方で「医療提供体制は逼迫し、入院調整中の人も多い。人の流れを絶つために、不要不急の外出自粛が重要だ」と改めて訴えた。