登山家が山の頂を目指すように、腹が減ると山盛りの丼ものをいただきたくなる。そんな思いをかなえてくれる一品が、迫力十分の天ぷらがそびえる「穴子天丼定食」。標高、いや、価格は1580円(税別)。
2匹のアナゴが丸ごと使われ、ナスやマイタケなど8種の天ぷらが山をなす。天ぷらの山頂から掛けられた特製のつゆから、香ばしさが広がる。
アナゴ天に箸を入れると「サクサク」、そして「ふわふわ」。きめ細かな衣をまとった肉厚で軟らかな身が口の中で溶けていく。
店主の谷中田光孝(やちゅうだみつたか)さん(44)は毎週2回、小山市の市場まで足を運び、最高の素材を選んでいる。先代が鮮魚店として創業し、谷中田さんはその下で約20年修業してきただけに、魚の目利きは一級品だ。野菜も甘さが伝わる。その日のおいしいものを使うなど、こだわりがある。
メインがエビになった「海老天丼定食」(税別1780円)も同じく山盛り。谷中田さんは「おなかいっぱいおいしいものを食べて帰ってほしい」と山盛りの提供を続ける。食べ終えると、山頂に立ったときのような満足感を得られるだろう。
◆メモ 栃木市吹上町206。午前11時~午後10時(ラストオーダー9時)。月曜定休。(問)0282・31・1425。