五目釜めし御膳

 店名の由来は、1980年代にかわいらしいタコのCMキャラクターが一世を風靡(ふうび)した缶チューハイ「タコハイ」。それが「たこ八」に転じ、小学5年だった長男の「これなら名前を覚えてもらえる」という一言で家族がまとまった。

 89年に居酒屋としてスタート。現在の看板メニューの一つである五目釜めしが登場したのは5年後だった。「私も母親も釜めしが大好きだったから」と女将(おかみ)の大島栄子(おおしまえいこ)さん(73)。

 まずは釜めしの「命」であるコメ探しに東奔西走。行き着いたのは石川県の棚田で採れたコメだった。「県内産米の味も最高だが、釜めしの場合、よりさっぱりと炊ける棚田のコメがふさわしいと思い、契約栽培してもらっています」。

 具材は鶏肉やエビ、シイタケなどと一般的だが、一度それぞれに合った味付けをした後コメと一緒に炊く、という作り方が同店のこだわりだ。「これによって釜の中にうまさを凝縮できる」という。

 一番人気の五目釜めし御膳は、小鉢や茶わん蒸し、みそ汁などが付いて1080円。「時間や手間をかけるなんて時代に逆行しているかもしれないが、本物の味を提供するためには譲れません」。開店以来、一貫している女将の思いである。

 ◆メモ 佐野市茂呂山町3の6。ランチ午前11時~午後2時、ディナー午後5~11時半(ラストオーダー11時)。月曜定休。(問)0283・21・1161。