企業や自治体のオフィスに、木のぬくもりを生かした交流スペースが増えている。心地よい空間をつくれば、コミュニケーションもより活発化する。そんな期待が広がっているという▼ネット検索大手のヤフーが都内の新オフィスに開設した「ロッジ」もその一つ。木の床や壁がホール全体に広がるコワーキングスペースである。さまざまな業種や世代の人が自由に情報を交換し、新たな事業などへつなげるための「知的対流拠点」であり、近年県内にも、いくつかお目見えしている▼先日、ロッジであった国土交通省や白鴎大など主催の「コワーキングスペースサミット」をのぞいた。先進的な取り組みを進める全国のスペース運営者が集まり、果たすべき役割などについて意見を出し合った▼挙げられた課題の一つは、利用者同士の会話をいかに促すか、だった。ビジネスにうまく結び付けるためには、気軽な雑談が欠かせないという考え方だ▼「コミュニティーづくりには、今の社会ではむしろ迷惑視されているおせっかいの存在が大切です」。進行役を務めた白鴎大ビジネス開発研究所の小笠原伸(おがさわらしん)所長のアドバイスである▼人とのつながりはツイッターやフェイスブックでという時代にあっても、コミュニケーションの基本が心を通わせた対話にあることは、今も昔も変わりはない。