新型コロナウイルス感染対策のため14日から休業する那須町湯本のホテル=15日午後0時35分、那須町湯本

鬼怒川・川治温泉旅館協同組合28施設の宿泊者数の推移

新型コロナウイルス感染対策のため14日から休業する那須町湯本のホテル=15日午後0時35分、那須町湯本 鬼怒川・川治温泉旅館協同組合28施設の宿泊者数の推移

 新型コロナウイルス感染拡大を受け国の緊急事態宣言対象区域となった栃木県。那須塩原、日光、那須3市町の温泉街では客足が止まり、休業や営業規模を縮小する宿泊施設が相次ぐ。塩原温泉観光協会の緊急調査では、15日現在で回答した約8割の施設が、宣言期間中の2月7日まで一部または全期間の休業措置に踏み切った。国内で感染者が初確認されて1年。再び直面した試練に、関係者からは「客足が増える春を無事に迎えられるよう辛抱するしかない」と祈るような声が上がる。

 同協会は加盟する48の宿泊施設を対象に14日から調査を実施。15日現在で27施設から回答があり、うち14施設が平日休業など何らかの休業措置を講じ、7施設は宣言期間内、もしくはそれ以上の期間を全面的に休館とすることを決めた。

 那須塩原市塩原の「光雲荘」では、予約が1組しかない日などは旅館側から断るなどして12日から3日間休業。今後も予約のない平日は休業する方針という。

 昨年末から続く政府の観光支援事業「Go To トラベル」の一時停止に加え、4都県への緊急事態宣言再発令と本県の対象追加によって、客足はほとんど途絶えた。同協会会長も務める君島将介(きみしままさゆき)社長(59)は「現在はキャンセルの電話も鳴らない」という。「宣言期間の延長も半分は覚悟しているが、なんとか春先までに収まってほしい」と話す。

 那須温泉の松川屋那須高原ホテルも14日から2月7日までの休業を決めた。4都県への再発令後も営業するつもりだったが、広川琢哉(ひろかわたくや)社長(53)は「(本県も宣言の対象となり)県内も人の動きが無くなる。感染収束が見えるまで我慢」と自分に言い聞かせ、「他の施設でも今後休業が増えるのでは」とみる。

 日光市の鬼怒川・川治温泉でも宿の休業は相次いでいる。市観光協会鬼怒川・川治支部によると、鬼怒川・川治温泉旅館協同組合の28宿泊施設のうち約8割が平日を中心に休業する。

 同支部が8~14日に状況を確認したところ、宣言期間中は5~8割ほど休業する宿が多く、全日休む宿も数軒あった。現在は閑散期だが、この時期にこれほど休業が出るのは初めてといい、「2月末まで厳しいだろう」との声も上がる。

 「鬼怒川温泉あさや」は今月21日から宣言期間中の休業を決めた。社長で市観光協会の八木澤哲男(やぎさわてつお)会長(61)は「感染拡大を抑え、少しでも早くGo Toを再開していただける状況になってほしい」と願った。