「油断大敵」とは、気の緩みや不注意は失敗の原因となるから大きな敵との意味である。国の緊急事態宣言の対象区域に本県が追加された。県民の油断が招いた事態と言っては言い過ぎだろうか▼隣県の群馬、茨城と比べると、なぜか本県は新型コロナウイルスの感染者数が少なく、倍程度の差があった。それが年明けから一挙に3桁の感染者数を連日記録し、瞬く間に差は縮まった▼県内の直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数(10日現在)が43・85人で、東京都、神奈川県に続く全国3位。群馬、茨城とは約2倍の開きがあり、北関東3県で足並みをそろえての宣言要請とならなかったのも納得できる▼宇都宮グランドホテル(宇都宮市西原町)は、感染拡大阻止に向けて全館休館を決めた。小林博昭(こばやしひろあき)副社長は「人の流れが止まらないことには感染は収束しない。お客さまや全社員の安全と健康を確保するため苦渋の決断をした」と話す▼期間は18日から来月末まで。宿泊150件、イベントや会議などは56件の予約が入っていた。オフシーズンとはいえ、数千万円の売り上げが消えることになる▼最悪の事態の向こうには希望が見えることを「夜明け前が一番暗い」という。今がその時であると願う。宣言発令のインパクトは大きく、ギアを1段上げて気を引き締めていきたい。