活動を続けているキャンサーズの村上さん(左)と佐藤さん(中央)、伊藤さん(提供写真)

 【宇都宮】市在住の建築事務所経営村上光子(むらかみみつこ)さん(46)ら、がんの経験者3人が縦笛ユニット「キャンサーズ」を結成し、演奏活動を重ねている。死に向き合い、当たり前にある「今」を見つめ直したからこそ、村上さんは「自分の心に正直に、楽しく生きたい」と話す。メンバーが奏でる命のハーモニーは温かく素朴な音色だが、力強い。

 キャンサーズは村上さん、前橋市在住の佐藤正紀(さとうまさのり)さん(66)と伊藤和美(いとうかずみ)さん(47)が2019年5月に結成。英語のキャンサーは、がんを意味する。

 きっかけは、佐藤さんが会員制交流サイト(SNS)に毎日投稿している演奏動画に、村上さんが感銘を受けたこと。面識はなかったが、村上さんは「縦笛の音で、スマートフォンが震えた」と感動を振り返る。

 演奏に使っているのは、北米の先住民に親しまれていたインディアンフルート。リコーダーのように息を吹き込めば音が出るため、初心者でも扱いやすいという。