伝統の建築技術を披露する大工ら=10日午前11時35分、大田原市山の手2丁目

 建築・建設業者の仕事始めの儀式「太子祭」が10日、大田原市山の手2丁目の大田原神社で行われ、大工たちが伝統技法を披露して一年の作業の安全や商売繁盛を祈った。

 建設の守護神とされる聖徳太子(しょうとくたいし)を祭る同神社で、1978年に始まった新春の恒例行事。43回目の今年は、主催する市太子講や大田原商工会議所など計約80人が参列した。

 神事の後、烏帽子(えぼし)に狩衣(かりぎぬ)姿の大田原大工組合員10人が、伝統的な道具を使って長さ約4メートルのご神木を角材に仕上げる「釿始之儀(ちょうなはじめのぎ)」を行った。「尺杖(しゃくじょう)」で寸法を測り、「大田原」「天長地久」「水」の文字を指で宙に書いた後、「えい」と声を掛けながら、のこぎりやおので形を整えていった。

 太子講の竹内義美(たけうちよしみ)会長(77)は「新型コロナウイルス感染防止のため一時は中止も検討したが、職人の安全への心構えを示すこの伝統が継承できて良かった。各事業所が強みを生かして発展し、良い一年を過ごしてほしい」と願った。