先月の平日午後、遅めのランチを取ろうと店に入ると、談笑する制服姿の女子高生2人組が目に留まった。場所はカフェでもファミレスでもなく、回転ずしチェーン店。放課後の時間を過ごす場所の選択肢に回転ずしが入っていることに驚いた。

 「すしだけを食べに来る場所だったのは一昔前のこと。今はそれだけではない」。元気寿司(宇都宮市)の法師人尚史(ほうしとたかし)社長はこう話す。

 コロナ禍の中、同社はシチュエーションに応じた楽しみ方の提案に力を入れている。「お一人さま」や友人同士、テークアウトなどさまざまな場面を想定したリーフレットを作成した。

 「客層を広げることは客数を広げること」と法師人社長。比較的、客の少ない平日午後の時間帯に来店者を増やし、売り上げ向上につなげようという考えだ。

 政府は7日、首都圏の1都3県を対象にした緊急事態宣言の再発令を決めた。飲食業界にとっては厳しい状況が続くが、各店舗はそれぞれ工夫を凝らし、対応に試行錯誤を重ねる。逆境を乗り越え、心からの笑顔で客を迎えられる日が一日も早く到来することを願いたい。