矢板市役所本庁舎

 矢板市の斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)市長は4日の新春記者会見で、耐震基準を満たしていない市役所本庁舎の建て替えに向けた検討を一時凍結することを明らかにした。2月にオープン予定の市子ども未来館を災害対策本部にできる見通しが立ったことから、新型コロナウイルスの感染拡大による厳しい財政状況を踏まえて決めたという。

 市によると、現在の本庁舎は1962年12月供用開始。市地域防災計画で災害対策本部の設置場所の一つとなっているが、耐震基準を満たしていない上に、県が2019年の台風19号被害を受けて見直した浸水想定区域に位置している。

 市は建て替えに向けて、17年3月に庁舎整備基金を創設し、これまでに約2億円を積み立ててきたほか、19年1月に庁内に市庁舎整備検討委員会を設置し、6回に渡って検討を進めてきた。

 市子ども未来館は、県矢板健康福祉センターだった建物を活用。末広町にあった「こどものひろば」を移転し、矢板児童館と矢板東児童館の機能も集約する。市役所から約400メートル東の浸水想定区域外に位置し、耐震基準も満たしているため、市は同館に災害対策本部を設置できるよう地域防災計画の見直しを行っているという。

 斎藤市長は「コロナ禍による景気の落ち込みが収束するまで、庁内での検討と基金の積み立てを凍結する。現在地を建て替えの有力な候補地と考えていたが、浸水想定区域の指定を受けたため、その点も再検討が必要になる」と話した。