県は2021年度、県民や企業が抱える地域の課題を、デジタル技術がある企業に結び付けて解決する場「デジタルハブ」を創設する。10月に特設サイトを開設し、県民から投稿された困り事を宇都宮大と連携して精査。企業や大学、市町などと協力して解決方法を検討し、解決可能な企業とマッチングしたり、実証実験したりする。人口減少が進む中、デジタルを通じて新たな人と人のつながりをつくり、官民協働で地域課題に取り組んでいく仕組みだ。

 県は20年度から、AI(人工知能)などの技術を活用して経済発展と地域課題解決を図る社会「Society(ソサエティー)5・0」の推進に乗り出している。だが県民にはデジタル化でどんな課題が解決できるのか分かりにくく、企業の持つ技術を十分に生かせていないのが現状だ。

 そこで県は「デジタルで問題を解決する場」として、デジタルハブの構築を決めた。運営に当たっては、地域の課題発掘や解決を図る授業に取り組んでいる宇都宮大地域デザインセンターと協力する。

 現時点のイメージでは、まず県民や企業が困り事を特設サイトに書き込む。例えば「高齢者ばかりの地域でみんな買い物に困っている」「家の近くで鳥のフン害がひどい」といった悩みを誰もが投稿、閲覧でき、「いいね」のような共感を示すことも可能とする。

 県と宇都宮大は多くの共感を得た課題を聞き取って精査。企業や大学、NPO法人と解決方法を探り、既存の方法があれば技術を持つ企業へつなぐ。既存の方法がなくても重要な課題は「地域課題解決プロジェクト」とし、新たなモノやサービスの実証実験を行う。