古文書解読検定1級に県内初合格した渡辺さん

 【宇都宮】東宝木町、渡辺真澄(わたなべますみ)さん(68)がこのほど、古文書の判読や読解の正確さを判定する「古文書解読検定」最上級の1級に合格した。主催する同検定協会(東京都)によると、1級合格は県内初。渡辺さんは「難読だった分、喜びはひとしお」と話す。

 検定では近世を中心としたさまざまな古文書が出題される。漢字の異体字や、一つの音で何種類もある変体仮名、崩し字が交じる文章を読み解く。

 1級試験は11月、筆記形式で行われた。書き手の癖がある崩された文字に苦しんだが、20点中17点で合格基準を上回った。

 渡辺さんは、自宅近くの東宝木町公民館で書道教室を開いている。読み書きの力を磨き、書道の指導にも生かそうと、約5年前に古文書について学び始めた。

 勉強法は独学で、とにかく書くことを重視する。試験に向け、古文書の文例辞典にある3千以上の文を書き写した。文章で覚えることで、単独では分からない文字を文脈から類推して読み解く力を強化した。

 2020年12月時点の1級合格者は、渡辺さんを含め全国38人。結果には満足したが「城攻めに例えると、まだ門を開けた程度」。読むだけでなく、自分で書けるようになるのが目標という。

 書道教室には、幼稚園児や学生など約40人の弟子がいる。渡辺さんは「古文書の存在を伝えていきたい。こんな字を書きたいと思ってもらえるだけでもいい」と思いを語った。