クラスターが発生した「鹿沼病院」=29日午後5時10分、鹿沼市千渡

県内の新型コロナウイルスの感染者数

クラスターが発生した「鹿沼病院」=29日午後5時10分、鹿沼市千渡 県内の新型コロナウイルスの感染者数

 栃木県は29日、鹿沼市千渡の鹿沼病院で入院患者の新型コロナウイルス感染を確認し、県内16例目となるクラスター(感染者集団)と認定した。同日の記者会見で、福田富一(ふくだとみかず)知事は、無症状の感染者から感染が拡大した可能性があるとの認識を示した。県は感染拡大防止に向けて同病院に発生施設支援チームを派遣した。

 県によると、鹿沼病院でのクラスターによる感染者は40~80代の入院患者男性35人と20~50代の医療従事者男女4人の計39人。病院から28日夜、発熱を訴えた男性入院患者に実施した抗原検査で陽性となったと連絡があった。29日にこの男性と、同じ病棟内の全入院患者54人、関連する医療従事者39人にPCR検査を実施した。

 同病院は入院患者251人、医療従事者ら職員188人。感染防止のためマスクの着用、手指消毒などの対策は行っていたという。

 福田知事は「原因は調査中」とした一方、「無症状の感染者から主に接触して感染が広まった可能性がある」と述べた。県内の医療機関に向けては、無症状の感染者が存在することを前提とした感染防止対策や、職員の健康管理に配慮するよう求めた。

 同病院の担当者は、取材に対し「万全は尽くしていたつもりだったが、こういう結果となり非常に難しいと感じている」と話した。

 新規感染者は未就学児から80代の男女。市町別では、鹿沼市37人、宇都宮市21人、小山市7人など。宇都宮市の70代男性は医療従事者。那須塩原市の20代男性と40代女性は、県内の医療機関に勤務する医療従事者。

 県と宇都宮市は29日、計325件を検査(委託分は未集計)。累計検査件数7万2081件、退院者976人、入院者142人、宿泊療養者29人、入院調整中202人、重症者は9人。